口コミ★4.8でも合わない宿がある理由|建築視点でわかる『疲れる宿』の正体

料理もおいしい。
スタッフの対応も丁寧。
写真通り、むしろ期待以上。

それでも帰り道、
「なんか疲れたな」と感じてしまう。

それは、あなたの感性がズレているからでも、
贅沢だからでもありません。

宿が、あなたに合っていなかっただけ。

建築の視点で見ると
宿の「合う・合わない」は、
口コミを見る前から、ある程度決まっています


目次

口コミ評価では「空間の違い」は見えない

口コミは、宿選びの参考になります。
ただし、万能ではありません。

なぜなら、口コミ評価は
「相対評価」だからです。

空間やサービスの総合評点として、評価をつけます。

何に満足したかは、点数だけでは分からない

同じ★4.8でも、

  • 空間に感動した人
  • 食事に感動した人
  • お風呂が良かった人
  • 記念日対応に満足した人

評価の理由は、バラバラです。

あなたが求めているポイントと、
その人が満足した理由が、
一致しているとは限りません。

★4.8という数字は、
「誰かにとって良かった」の集合であって、
「自分に合う」の保証ではない。

この前提を、まず知っておくことが大切です。

そして――
建築の視点で見ると、
口コミでは拾いきれない『差』が、はっきり見えてきます。


人によって「心地よさの感じ方」はまったく違う

宿づくりは「選択の積み重ね」でできている

ホテルや旅館の空間は、
家づくりと同じように、
数えきれない選択の積み重ねでつくられています。

部屋の配置、動線、天井の高さ、
光の入り方や、使われている素材。

こうした一つ一つが重なって、
宿の「落ち着きやすさ」や「疲れにくさ」が決まります。

小さな設計の違いが、滞在中ずっと影響する

たとえば、

  • 部屋の前を人が頻繁に通る配置
  • 音が反響しやすい素材
  • 視線が抜けすぎる間取り

これらはどれも、
一つ一つは小さな違いです。

でも滞在中、
無意識の緊張を積み重ねる要因になります。

本人は理由を説明できなくても、
「なんとなく疲れた」という感覚として残る。

口コミでは見えにくいけれど、
建築の視点では、とても大きな差です。

どこに満足するかは、人によって本当に違う

心地よさの基準は、人それぞれです。

  • 内湯が広い方が落ち着く人
  • 露天風呂が広い方が嬉しい人
  • 吸音性の高い素材で、静かな宿が好きな人
  • 多少音があっても、音楽が流れている方が心地よい人

どれが正解ということはありません。

ただ、
自分の基準と違えば、高評価の宿でも合わないことがある。
それだけの話です。


じゃあ、どう選べば「合わない宿」を避けられる?

まずは旅の目的を言語化する

宿を選ぶ前に考えてほしいのは、
『この旅で、どう過ごしたいか』です。

テルをつくる側から見ると、
すべての人を満足させる宿をつくることはできません。
人によって心地よさの感じ方は違うため、
宿には必ず「想定している過ごし方」があります。

祖父母を労いたい。
 → 高齢者向けのバリアフリーの宿を探す
観光を楽しみたい
 → 観光地の中心に立地する宿を選ぶ
逆に静かに過ごしたい
 → 観光地から少し離れた立地の宿を選ぶ
記念日として、相手と一緒に過ごしたい
 → 客室露天風呂付きのプランを探す

評価が高いかどうかよりも、
目的に合っているかどうか。

ここを先に決めるだけで、
「合わない宿」はかなり避けられます。

拠点型の宿・宿完結型の宿という考え方で仕分け

宿には大きく分けて、

  • 観光や外出のために使う「拠点型の宿」
  • 宿そのものに滞在価値がある「宿完結型の宿」

があります。

口コミ評価が高くても合わないと感じるのは、
宿の良し悪しではなく、
使い方と旅の目的がズレていただけの場合も少なくありません。

この考え方については、
別の記事で詳しく解説する予定です。

口コミを見るときの『建築的チェックポイント』

EV(エレベーター)待ちに関する口コミは、少し視点を変えて読む

「エレベーターが混む」という口コミは、
必ずしも台数の問題ではなく、
利用する側への配慮が十分かを見る視点もあります。

エレベーターの台数設計には明確な正解がなく、
実はとても難しい分野です。

ただし、ホテル建築では、
オフィスのように一斉に人が動く前提ではなく、
食事時間を分けるなど、
運用次第で利用時間を分散できる余地があります。

エレベーターは、滞在中に何度も使う設備です。
ここにどれだけ気を遣えているかは、
宿全体の姿勢が表れやすいポイントでもあります。

水回りの清潔感は、かなり信頼できる指標

水回りの清潔感は、
宿の信頼度を測る、かなり確かな指標だと思っています。

建築的に見ると、
清潔感が高いということは、
水回りやトイレにきちんと設備投資を行い、
その状態を維持できる運営ができている証拠でもあります。

つまり、
お金と手間をかけるべき場所に、
ちゃんと投資が回っている宿かどうか。

だから私たちは、
総合評価よりも
「清潔感」の評価項目を重視しています。

じゃらんなどの予約サイトでは、
総合評価とは別に「清潔感」の項目があります。

他の評価が★4.5でも、
清潔感が★4.8など高い場合は、
安心感がかなり高い印象です。

写真でウォシュレット付きトイレを探すのも一つの方法

写真にトイレがしっかり写っている宿は、
水回りへの意識が高いことが多いです。

細かい部分ですが、
実際の快適さには大きく影響します。


まとめ|合わなかったのは、あなたのせいじゃない

評価が高くても、相性が合わないことはある

口コミ4.8でも合わない宿があるのは、
決して珍しいことではありません。

それは失敗ではなく、
相性の問題です。

次の宿選びで大切にしたい基準

次に宿を選ぶときは、

「評価が高いかどうか」よりも、
自分が削られずに過ごせそうか
基準にしてみてください。

宿選びが変わると、
旅の疲れ方も、
旅の満足度も、
きっと変わってきます。


次の旅が、
今のあなたに素敵な時間になりますように。

良い旅を!

以上、ちょこ旅でした! ♨︎

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この記事を書いた人

夫婦ともに1級建築士
(夫:施工管理→不動産開発/妻:施工管理→設備設計。)

建築や不動産業界の経験をもとに、
『失敗しない宿選び』
『失敗しない家づくり』
を伝えるべく活動中

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