子連れ温泉が楽だった理由は「建築」だった|疲れない宿に共通する4つの設計

子連れ温泉は、疲れる。そう思い込んでいませんか?

実は、ほとんど疲れない温泉宿が、ちゃんと存在します。

私たちは、
「え、今回こんなに楽でいいの?」
と思える宿に、いくつか出会ってきました。

共通していたのは、
気遣いやサービスではなく、
建築そのものでした。

サービスと違って、
建築は「泊まる前」に判断できます。

この記事では、
建築士の視点でその違いを言語化し、
誰でも宿選びで使える形に整理していきます。


目次

駐車場から客室までが近い宿は、それだけで楽

出発時と到着時は、本来いらない疲れポイント

子連れ旅で体力を削られるタイミングに、
「到着した瞬間」と、「宿から出発する瞬間」があります。

・車から子どもを降ろす
・荷物を降ろす
・周囲に気を遣いながら移動する
・「あ、あれ取ってくる」と車に戻る

この一連の動きが長いだけで、
本来は癒しに使えるはずの時間が、
知らないうちに削られていきます。

移動の楽さは、設計でしか解決できない

この疲れは、
気合や工夫で何とかなるものではありません。

車から客室までの距離は、
設計で決まります

入口前で荷物や子どもを降ろせるかどうか。
それだけで、疲れ方は変わります。

宿選びのチェックポイント その①

Googleマップを見れば、
次の2点はすぐに確認できます。

⬜︎ 駐車場が建物の目の前にあるか
⬜︎ 車寄せが用意されているか

ほんのひと手間ですが、
ここをチェックすると「いらない疲れ」が、
かなり減ります。

貸切露天風呂があるだけで、温泉は『イベント』でなくなる

大浴場前提の温泉計画は、実は子連れ向きではない

大浴場は、

・客室外の移動が多い
・温泉でも周囲に気を遣う

子連れにとっては、
「癒し」より「イベント」になりがちです。

子連れ入浴を癒す建築計画

貸切露天風呂客室風呂があると、
子連れ旅行は一気に楽になります。

「立派な大浴場=癒し」という前提を、
一度疑ってみると、
子連れ向きの宿が見えてきます。

宿選びのチェックポイント その②

⬜︎ 貸切露天風呂があるか
⬜︎ 客室風呂があるか

宿のHPを見ればすぐ分かります。

★1レベル上のチェックポイント

⬜︎ 貸切露天風呂の予約方法を電話で確認
⬜︎ その場で電話予約できる場合は予約。
⬜︎ 宿についた先着順の場合は宿に早く着くようにする。

ほんの一手間ですが、1本の電話で済むので安いものです。

大浴場好きなのよ!子供連れてでもいくのよ!
って方のためにアドバイス。

⬜︎ 大浴場の脱衣所に、ベビーベットがあるか。

これをチェック。
子連れがいる前提の宿ですので、大浴場も入れやすいです。

余計な家具がない宿では、子どもを注意しなくて済む

家具はインテリアではなく『障害物』になる

子連れ目線では、
家具や置物は「雰囲気」よりも
「ぶつかるもの」「触ってしまうもの」です。

注意する回数が増えるほど、
親も子も疲れていきます。

調度品がある宿は、建築設計のターゲットが大人向け

そもそも、宿の設計にはターゲットがあります。

子供向けにするのであれば、
廊下の子供の手が届く位置には、調度品は置きません。

他の部分やサービスなども、大人向けですので、
子連れでは避けるのが無難です。

宿選びのチェックポイント その③

⬜︎ 子供が手を伸ばす位置に、調度品がないか。
⬜︎ 調度品があったとしても、押し入れなどに片づけられそうか。

プランの写真で分かります。
宿のターゲット層がこども向けかを探るポイントにもなります。


広縁の灯りが寝室に入らない。それだけで夜が変わる

寝かしつけ後に何もできなくなる宿

子どもを寝かしつけたあと、
灯りをつけられず、
自分たちも一緒に寝るしかない。

そんな経験、ありませんか?

光環境を分けるという、静かな設計配慮

・広縁がある
・小さい照明が配置されている
・寝室に直接光が入らない
この3点は、写真で判断できます

▼例:広縁→こういう窓際の空間です。
よく見ると襖のレールがついています。これグッド。
結構閉められない広縁がありますので、注意が必要です。

光を分ける設計は、
夜の過ごし方を大きく変えてくれます。

宿選びのチェックポイント その④

⬜︎ 子供を寝かしつけたあとに、親が過ごせる空間があるか。
⬜︎ 小さい照明はあるか。(家に授乳ライトなどあれば、持っていくとベスト。)

意外と子供が寝た後のことって忘れがち。
ちゃんと部屋選びで段取りしておきましょう。


楽だった理由は、全部「設計段階」で決まっていた

どれだけサービスが良くても、
移動が多く、行動量が増える建物では、
子連れは疲れてしまいます。

楽だった宿に共通していたのは、
備品の多さや気遣いではありません。

人の行動量が、最初から少なくなるよう設計されていたこと。
それが、決定的な違いでした。


まとめ

楽だった宿は、たまたまではありません。
子連れ向けとは、備品が多いことではない。

人の行動量を減らす建築は、
必ず、旅を楽にしてくれます。

良い旅を!

以上、ちょこ旅でした。

▼自分に合う宿を探すことも、いい旅行に繋がります。

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この記事を書いた人

夫婦ともに1級建築士
(夫:施工管理→不動産開発/妻:施工管理→設備設計。)

建築や不動産業界の経験をもとに、
『失敗しない宿選び』
『失敗しない家づくり』
を伝えるべく活動中

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