子連れ温泉は、疲れる。そう思い込んでいませんか?
実は、ほとんど疲れない温泉宿が、ちゃんと存在します。
私たちは、
「え、今回こんなに楽でいいの?」
と思える宿に、いくつか出会ってきました。
共通していたのは、
気遣いやサービスではなく、
建築そのものでした。
サービスと違って、
建築は「泊まる前」に判断できます。
この記事では、
建築士の視点でその違いを言語化し、
誰でも宿選びで使える形に整理していきます。
駐車場から客室までが近い宿は、それだけで楽
出発時と到着時は、本来いらない疲れポイント
子連れ旅で体力を削られるタイミングに、
「到着した瞬間」と、「宿から出発する瞬間」があります。
・車から子どもを降ろす
・荷物を降ろす
・周囲に気を遣いながら移動する
・「あ、あれ取ってくる」と車に戻る
この一連の動きが長いだけで、
本来は癒しに使えるはずの時間が、
知らないうちに削られていきます。
移動の楽さは、設計でしか解決できない
この疲れは、
気合や工夫で何とかなるものではありません。
車から客室までの距離は、
設計で決まります。
入口前で荷物や子どもを降ろせるかどうか。
それだけで、疲れ方は変わります。
宿選びのチェックポイント その①
Googleマップを見れば、
次の2点はすぐに確認できます。
⬜︎ 駐車場が建物の目の前にあるか
⬜︎ 車寄せが用意されているか
ほんのひと手間ですが、
ここをチェックすると「いらない疲れ」が、
かなり減ります。
貸切露天風呂があるだけで、温泉は『イベント』でなくなる
大浴場前提の温泉計画は、実は子連れ向きではない
大浴場は、
・客室外の移動が多い
・温泉でも周囲に気を遣う
子連れにとっては、
「癒し」より「イベント」になりがちです。
子連れ入浴を癒す建築計画
貸切露天風呂や客室風呂があると、
子連れ旅行は一気に楽になります。
「立派な大浴場=癒し」という前提を、
一度疑ってみると、
子連れ向きの宿が見えてきます。
宿選びのチェックポイント その②
⬜︎ 貸切露天風呂があるか
⬜︎ 客室風呂があるか
宿のHPを見ればすぐ分かります。
★1レベル上のチェックポイント
⬜︎ 貸切露天風呂の予約方法を電話で確認
⬜︎ その場で電話予約できる場合は予約。
⬜︎ 宿についた先着順の場合は宿に早く着くようにする。
ほんの一手間ですが、1本の電話で済むので安いものです。
大浴場好きなのよ!子供連れてでもいくのよ!
って方のためにアドバイス。
⬜︎ 大浴場の脱衣所に、ベビーベットがあるか。
これをチェック。
子連れがいる前提の宿ですので、大浴場も入れやすいです。
余計な家具がない宿では、子どもを注意しなくて済む
家具はインテリアではなく『障害物』になる
子連れ目線では、
家具や置物は「雰囲気」よりも
「ぶつかるもの」「触ってしまうもの」です。
注意する回数が増えるほど、
親も子も疲れていきます。
調度品がある宿は、建築設計のターゲットが大人向け
そもそも、宿の設計にはターゲットがあります。
子供向けにするのであれば、
廊下の子供の手が届く位置には、調度品は置きません。
他の部分やサービスなども、大人向けですので、
子連れでは避けるのが無難です。
宿選びのチェックポイント その③
⬜︎ 子供が手を伸ばす位置に、調度品がないか。
⬜︎ 調度品があったとしても、押し入れなどに片づけられそうか。
プランの写真で分かります。
宿のターゲット層がこども向けかを探るポイントにもなります。
広縁の灯りが寝室に入らない。それだけで夜が変わる
寝かしつけ後に何もできなくなる宿
子どもを寝かしつけたあと、
灯りをつけられず、
自分たちも一緒に寝るしかない。
そんな経験、ありませんか?
光環境を分けるという、静かな設計配慮
・広縁がある
・小さい照明が配置されている
・寝室に直接光が入らない
この3点は、写真で判断できます。
▼例:広縁→こういう窓際の空間です。
よく見ると襖のレールがついています。これグッド。
結構閉められない広縁がありますので、注意が必要です。

光を分ける設計は、
夜の過ごし方を大きく変えてくれます。
宿選びのチェックポイント その④
⬜︎ 子供を寝かしつけたあとに、親が過ごせる空間があるか。
⬜︎ 小さい照明はあるか。(家に授乳ライトなどあれば、持っていくとベスト。)
意外と子供が寝た後のことって忘れがち。
ちゃんと部屋選びで段取りしておきましょう。
楽だった理由は、全部「設計段階」で決まっていた
どれだけサービスが良くても、
移動が多く、行動量が増える建物では、
子連れは疲れてしまいます。
楽だった宿に共通していたのは、
備品の多さや気遣いではありません。
人の行動量が、最初から少なくなるよう設計されていたこと。
それが、決定的な違いでした。
まとめ
楽だった宿は、たまたまではありません。
子連れ向けとは、備品が多いことではない。
人の行動量を減らす建築は、
必ず、旅を楽にしてくれます。
良い旅を!
以上、ちょこ旅でした。
▼自分に合う宿を探すことも、いい旅行に繋がります。


