家づくりで後悔しないために|1棟貸しの宿で『実際にやってみた』チェック項目

※ 宿の良し悪しを評価する記事ではありません。
1棟貸の宿に泊まり、自分の家づくりの感覚を整理するための記録です。

前回の記事では、
「宿や家を選ぶとき、ここを見てほしい」
というチェック項目を書きました。

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では、それを実際にやると、何が見えてくるのか?

今回は、実際に泊まった宿で、
そのチェックを一つずつ確認してみます。

目次

自然と長く居た場所

リビングから庭が見える、一脚の椅子。
気づくと、ここに一番長く座っていました。

この建築は、自然の切り取り方がとても上手です。
庭自体は決して大きくありませんが、
扉の位置や視線の抜けによって、十分に「自然を感じる」ことができました。

庭は広くなくてもいい。
メンテナンスが大変すぎない『小さな庭』があるだけで、
暮らしはかなり豊かになるかもしれない

そんなことを、体感として理解できた時間でした。

※無駄に窓を作らず、ガラス面が広い扉だけで済ませていることも、好きなポイントでした。
※私が坪庭を作るのであれば、メンテナンスが大変なので、造りものの緑化を検討するかなと思います。


泊まってわかった、家だと困りそうなつくり5つ

① 天井が高すぎる空間

天井高が非常に高く、暖房の熱がどんどん上へ逃げていきます。
この宿は断熱性能が高く、宿泊中はエアコンMAXで乗り切れましたが、
自宅で常にMAX運転というわけにはいきません。

「非日常としては気持ちいい」
でも、「日常の家」としては負担が大きいと感じました。


② 玄関扉が全面透明ガラス

見た目はとても美しい。
ただ、来客の多い家を想像すると、視線が通りすぎて少し落ち着かない。

家は、無意識に気を使わずに済む場所であってほしい。
その点では、家には取り入れられないなと思う造りでした。


③ 階段の手すり

階段 手すりがないのはちょっと怖いのできをつけて

正直、デザイン的には「ない方がきれい」です。
でも毎日使う家なら、やはりしっかりした手すりがある方が安心。

宿では気にならなくても、
生活の場では「安全」が優先されると実感しました。


④ 音のつながり

1階と2階がシームレスにつながる空間。
開放感はありますが、音もそのままつながります。

一人暮らしなら成立するかもしれませんが、
家族で暮らすなら、ある程度の音の遮断は必要。

「つながりすぎない設計」も、大切だと感じました。


⑤ 古民家テイストとカーテンの相性

和の雰囲気が強いと、カーテンの存在が難しくなります。

障子風にするのか、
最初から和洋折衷としてカーテン込みでデザインするのか。

後から考えると、どうしてもチグハグになる。
これは実際に泊まって、かなり学びがありました。


素敵だったけど、家ならなくてもいいと感じたもの5つ

  • 広すぎる玄関
     靴を広げてしまうだけ。別の空間に使った方が良さそう。
  • 芸術品
     個人的には、家はシンプルでいいので必要なしと再確認。
  • 露天風呂
     宿では最高。でも家だと近隣への配慮や清掃が大変。
     内湯+小さな坪庭くらいが現実的だと感じました。
  • 木の洗面台
     雰囲気は素敵。ただ、清掃や修繕を考えると自宅では悩ましい。
     色味は参考にしつつ、素材はセラミックや陶器が良さそう。
  • リビングの大きな吹き抜け
     短時間なら気持ちいい。
     でも空調負荷と建築効率を考えると、自宅には不要かも。

家づくりに取り入れたいこと3つ

① 濡れる場所は、しっかり防水素材に

宿でいくと、外に露天風呂があるので、部屋の窓際で人が脱衣する前提。
→風呂上がりに濡れることを想定し、防水素材にしてある。

見た目よりも、長期的なメンテナンス性。
これは家では絶対に外せないと感じました。

床材が露天風呂の手前で耐水性のものに

② 目につく場所に、優先的にお金をかける

例えば、下部のターンバックルだけ色を変えている部分。
全体ではなく、「視線が止まるところ」に集中している。

この考え方は、家づくりでも忘れたくないポイントです。

写真でも、全然天井近くのブレースに色がついていないことは気になりませんよね。


③ ちょっと仕事ができる空間


仕事や勉強をできる場所を確保すること
これは、家づくりで必要なことだと思いました。

ただ、据付の造作はお金がかかるので、私ならIKEAの家具を置く想定で
設計したいです。

まとめ

今回あらためて感じたのは、
「いい宿だったかどうか」よりも、
「自分がどう過ごしていたか」の方が、
家づくりにはずっと重要だということ。

長く居た場所。
気になったところ。
逆に、なくても困らないもの。

それらは、カタログや図面を眺めているだけでは、
なかなか見えてきません。

だからこそ、
1棟貸しの宿に泊まり、
自分の感覚を観察する時間は、
家づくりの準備として、とても有効だと感じています。

もし、
「そもそも、どんな視点で宿や家を見ればいいのか?」
というところから読みたい方は、
こちらの記事からどうぞ。

▶︎ 家づくりで後悔しないために、宿でやってほしいこと

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最後に

今回ご紹介した宿は、
建築の考え方を体感する場所として、とても学びがありました。
「宿選びを、家づくりの視点で考えてみたい」
そんな方には、ぜひ一度泊まってみてほしい宿です。

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この記事を書いた人

夫婦ともに1級建築士
(夫:施工管理→不動産開発/妻:施工管理→設備設計。)

建築や不動産業界の経験をもとに、
『失敗しない宿選び』
『失敗しない家づくり』
を伝えるべく活動中

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