住宅ローンだけで決めると危険。家づくりの予算で本当に考えるべきこと

家づくりを考え始めたとき、
多くの人がまず調べるのは「いくら借りられるか」です。

そしてそのまま予算を決めてしまう。
自然な流れだと思います。

ただ一つだけ。
その決め方だと、住んでから苦しくなりやすいです。
理由はシンプル。

家にかかるお金は、
住宅ローンだけではないからです。

建てる前には見えにくいですが、

・毎年かかるお金
・少しずつ発生する修繕
・住数年毎にまとまって出ていく費用

こういったものが、あとから確実に効いてきます。

だからこそ、家づくりの予算は

「いくら借りられるか」ではなく、
「いくらなら無理なく払い続けられるか」
ここから考える必要があります。

目次

借りられる額ではなく「払える額」で決める

住宅ローンは、「借りられる額」と「払える額」が一致しません。

銀行が見ているのは、あくまで「あなたが頑張って返せるかどうか」です。
そこに、あなたの『幸せな暮らし』は入っていません。

・子供に教育費をかけてあげたい。
・好きな車に乗りたい。
・楽しく贅沢な旅行がしたい。
・美味しいものを食べたい。

家は、自分が思い描く暮らしをする、土台のはずです。
家にお金をかけすぎて、好きな暮らしができなければ本末転倒ですよね。

毎月いくらなら無理なく払えるか。
ここから逆算して、初めて予算が決まります。


家はローン以外にもお金がかかる事を知って欲しい。

ここからは、家に関する見落とされがちなコストです。

税金(毎年かかる)

・固定資産税(建物)
・固定資産税(土地)
・都市計画税(対象地域の建物)
・都市計画税(対象地域の土地)

→それぞれかかってくるので注意が必要です。
→建築費によって建物分は決まりますし、土地は立地によります。

※細かい計算方法を伝える記事ではないのと場所によっても条件が異なるので、ここでは省略します。

保険(万が一に備える)

・火災保険
・地震保険

こちらも必ず検討が必要です。
日本で住む限り、逃げられないものとも言えます。


日々の修繕費(毎年かかる)

建築は、正直に申しますと消耗品です。
毎年少しずつ不具合が出ます。

・水栓のトラブル
・トイレの不具合
・エアコンの修理
・クロス補修
・建具の調整

一つ一つは小さいですが、確実に日々発生します。

例えば、建物価格の0.3〜0.5%/年。
4,000万円の家であれば、年間12万〜20万円。

『クロスが剥がれること』など、どこまで気になるかによっては
0.5%じゃ足りない方も全然いると思います。
どれくらい自分が気になるか?によって金額感が決まる費用です。

日々起こる不具合は治しておく必要があるので、見込んでおくべき内容です。


建築の改修費(十数年単位でかかる。例えば15年ごとなど。)

建物そのものも、時間とともに劣化します。

・外壁塗装
・シーリングの打ち替え
・屋根のメンテナンス
・防水工事

4,000万円の家で建築工事費が70%の場合。

約2,800万円のうち、
例えば、10〜15%をメンテナンスとして見ておくと、

15年ほどで280万〜420万円。

『子供も住むだろうから、がっつり屋根を葺き替えておこうかな!』
などと大きい工事をすれば、金額として足りない場合も全然あるので注意。
自分がどれくらいかけたいかによって変わる金額。

とは言え、

雨漏りする家に住むわけにもいかないので、見ておくべき内容です。


設備の改修費(十数年単位でかかる。例えば15年など。)

設備は、確実に寿命があります。

・給湯器
・キッチン
・ユニットバス
・トイレ
・配管や配線

15年ほどで、交換や更新を考える時期がきます。

4,000万円の家で設備が30%の場合、約1,200万円。
例えばそのうち20%を更新と考えると、約240万円。

壊れたから直すだけでなく、
「IOT家電が発達したから、もっと住みやすく改修したい」という更新もあるかもしれません。

ユニットバスも最新に綺麗好きなのでしたい!やキッチンは新しいものがいい。
という方は、もっと必要な場合もある。

ただ、

建築と同様に電気がつかなかったり水が出ない家に住むことはできないので、見ておくべき内容です。


家にかかる費用をちゃんと知ることが大切。

例えば、
・住宅ローン:月10万円
これだけで考えると、無理はなさそうに見えます。

ただ実際には、
税金・保険、日常修繕、大規模修繕積立
これらが積み重なります。

結果として、
住居にかかる実質の支出は、
想像よりも数万円上がります。

日々の生活でローンを支払える額を考える時に、ちゃんと建築をしって見込んでおくこと。
これが、予算決めの第一歩になります。

ちなみに、建築や設備の大体で見込んだ修繕費用は、設計を進めるなかで設計者や施工者と相談しながら、より精緻なものにしていくことが大切です。

また、人によっては、将来的に2世帯住宅にするので玄関を増やす費用まで見込んだり、解体費用まで見込む方もいます。どんな費用はあなたがどう生きるかを考えると出てくるかと思います。
なによりも一緒に住む人と顔を突き合わせて未来について楽しく、真剣に話し合うことが大切です。


ちょこ旅的な結論|家は「総額」で考える

いい家かどうか、ではなく
無理なく住み続けられるかどうか。

ここで、ほとんどが決まります。

家づくりは、建てた瞬間がゴールではありません。
家は、あなたが”幸せな生活”をおくる拠点です。

・毎年かかるお金
・数年ごとにかかるお金
・15年後にかかるお金

これらをすべて含めて、
「毎月いくらで暮らすか」ここまで落とし込んで考えること。


それが結果的に、
長く満足できる家につながります。

あなたの家づくりがより良いものになりますように!
以上、ちょこ旅でした。

▼家づくりの予算が決まったら、次は予算の割り振り。
 知って欲しい今の時代で考えるべき予備費のことを書いています。

あわせて読みたい
【物価上昇時代の家づくり】予算オーバーを防ぐ『2つの予備費』という新常識 家づくりの前提が、静かに変わっています。今回は、これから家を建てる方にこそ、最初に知っておいてほしい話です。 以前と同じ資金計画の立て方では、気づかないうちに...
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

夫婦ともに1級建築士
(夫:施工管理→不動産開発/妻:施工管理→設備設計。)

建築や不動産業界の経験をもとに、
『失敗しない宿選び』
『失敗しない家づくり』
を伝えるべく活動中

コメント

コメントする

CAPTCHA



reCaptcha の認証期間が終了しました。ページを再読み込みしてください。

目次