【保存版】家づくりの契約前チェック|1級建築士が教える「後悔しないための4つの対策」

設計図が完成して、
『よし、ここまで来た!』『あとは建てるだけだね!』とホッとした時。

実はそのタイミングが、
家づくりで一番危ない瞬間です。

『え?これ見積もりに入っていなかったの?』
『こんなに追加費用かかるの?』

これは施工中、当たり前のように起こることです。
なんと、不動産開発の現場で、プロ同士でチェックしていても起きます。

そして一度施工の契約してしまうと、
後からひっくり返すことは非常に難しい。

だからこそ重要なのは、契約前です。

今回は、
1級建築士であり不動産開発を行う立場として
「契約前に絶対にやること」をお伝えします。


目次

施工前にやるべきこと①「別途工事」の見える化

建築現場に馴染みがない方は驚かれることがあります。

建築の見積もりは、『別途工事』が多く存在します。

これは簡単に言うと、

『それは建築工事に含まれていません』
『別で発注してください』

というものです。


ポイントは「生活できる状態」で考えること

ここで一番大事なのは、

見積もりを「建物」ではなく
「生活できる状態」で考えることです。

例えば、

・カーテンレール
・エアコン(配管含む)
・照明
・インターホン
・外構
・ネット回線
・全面道路の切り下げ(道路に車がすぐ出られるようにすることです)
・電気、ガス、上下水、弱電の、敷地への引き込み費用
・地盤改良費用

こういったものは、結構簡単に抜け落ちます。
単に数十万〜数千万円ズレます。


具体的に何をやるべきか

やることはシンプルです。

◼️見積もり依頼時に2つの条件を出す。

①『敷地の調査から、外構や設備機器、カーテンレールなど、家の機能として使える状態で引き渡すために必要な、すべての項目を見積もりに含むこと。』
②『家具含め、別途発生する可能性がある費用は、漏れなく別途工事として別紙に詳細に記載すること』

ポイント
・見積もりに含まないものを「別途工事」として、別紙にすべて記載してもらうこと。
・そして、文字で依頼をし、議事録やメールを残すこと。
です。

あとは、もらった別紙を見て確認をしていきます。
別途項目を、工事に含んで再見積をお願いするか、別で発注するかを決めていくのです。

契約前に、工事の漏れを整理します。

ここが曖昧なまま、契約はしません。


最終手段は「図面の赤書き」

そして最後にやるのが、

図面の赤書きです。

工事に含まれないものを赤で記載する図面の作成をお願いします。
※設計と施工が同じ場合は、設計を始める前に設計者にお願いしておくのがベストです。

別途項目がわかりやすくなった図面を、契約書に添付しましょう。

ここまでやります。

建築は、無数にある製品を組み合わせて作るので
文章や口頭では、必ず抜けが出ます。

図面は、設計者・施工者・あなた達施主を繋ぐ最大の認識合わせツールです。
図面を見慣れていないのであれば、最も確実に漏れを防ぐ方法だと思います。

ちなみにこれは、住宅だからこそできることです。
数万平米規模のビルを同じ粒度で確認するのは現実的ではありません。
(膨大な時間と人件費がかかるため。許されるなら本当はやりたい。)
大規模建築では、経験をもとに要点を絞って確認していきます。

今回の内容は、住宅だからこそ実践できる素晴らしい方法だと思います。


ここで会社の本質が見える

正直に言うと、
ここまで求めると嫌がる会社もあります。
(施工側にいた経験からすると非常にリスキーなことでもある。見込み漏れがあったら赤字をこうむるので)

でも、それで問題ありません。

むしろその反応こそが、
その会社の誠実さと施工力を見極める材料になります。


施工前にやるべきこと② 総合工程表を提出していただく

建築はスケジュールがすべてです。
時間がかかればお金がかかります。

そして、口頭で進めると
ほぼ確実にズレます。

だから必ず、

総合工程表の提出をお願いしてください。(少なくとも月単位)


必ず入れてもらうべき項目

工事として一般的な項目
・着工日
・建て方開始日
・上棟日
・竣工日

これに加えて、
・設計開始日
・設計完了日
・確認申請提出日

スケジュール含め見積もりです。
思ったより工期がかかれば、設計者・施工者の人件費や、現場にかかる費用が雪だるま式に増えていきます。

”施工者は、どの工程で施工できると見込んだのか”
ということを証拠として残しておく必要があると思います。


施工前にやるべきこと③ 契約を急がないこと

漏れを潰していくには時間がかかります。
そして、設計者や施工者はできれば、泳ぎしろ=増額代を作っておきたいものです。

契約を急がないこと。

・曖昧な部分がある
・理解できていない項目がある

この状態で契約するのが、一番危険です。

何が工事金額に含まれているのか?
抜けているものはどうやって工事に含むか?

ここを、先に紹介した、別途項目と、図面を見ながら解消してから進みましょう。


④ 最後の保険としての「1年点検」

ここまでやっても、正直、完璧にはなりません。
だからこそ必要なのが、引き渡し後のリカバリー体制です。

その中核になるのが、1年点検。

契約前に、

・無償で実施されるのか
・どこまで補修対応してもらえるのか
・誰が、どの方法で点検するのか

ここを明確にしておきます。

ポイントは、
契約書内で1年点検について謳うこと。

これが曖昧だと、『有償になりますがいいですか?』と言われたりトラブルが起こりかねません。

『契約書に則って、1年点検をお願いします』
と言えるようにしておきましょう。

まとめ

後悔の原因は、
「知らなかった」「決めていなかった」こと。

契約前に、

・別途工事の整理
・図面で範囲の明確化
・工程の共有

ここまでやる。

あとは、業者の反応を見る。それがすべてです。

少しでも、皆さんの家づくりのお役に立てていれば嬉しいです。
良い家づくりを!
以上、1級建築士のちょこ旅夫婦でした。


▼皆さん施主が、施行中にやるべき5つのことはこちらに。
 施工管理も経験しているからお伝えできることを書いています。

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この記事を書いた人

夫婦ともに1級建築士
(夫:施工管理→不動産開発/妻:施工管理→設備設計。)

建築や不動産業界の経験をもとに、
『失敗しない宿選び』
『失敗しない家づくり』
を伝えるべく活動中

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